もっぱら残業続きの妊婦の腹は、モテ子の入った腹を一生懸命支えているため、通常の数倍筋肉を使っており、そのおかげで一日の終わりになると、腹の筋肉が突っ張ってパツンパツンになるのだった。「うるまでるび」さんは、この状態を「ガチ腹」と名付けて読んでいたのだが、実際にガチ腹状態の腹を触ってみると、これが本気でガチガチしているのでおかしい。これはもの凄く腹筋が鍛えられそうで、ある意味、アブトロニックみたいなものであるとか思う。

朝、足がつったらしいが、妊娠と関係あるのか、ただの運動不足なのかよくわからない。

かと思えば、夜テレビで高齢出産のドキュメント番組を見てちょっと涙ぐんでいたのだった。今までそんな番組見て泣いてる所なんか見たことないというのに。妊婦は涙もろいとよく言われるが、それは本当らしい。そのうち、サザエさんを見て「波平がっ、波平がっ」とか言いながら涙ぐんだりしだすのだろうかと思うと、ちょっと不憫であると思う。

モテ子が動き出したことも十分事件であるが、個人的に、もっと衝撃的な事件が起こっている。なんと、相方さんの丸い腹に、うっすらと産毛が生えてきたのである。衝撃の事実。モテ子を守るためだか、温めるためだかなんだかしらないが、そんな可愛らしい産毛で一体モテ子をどうしようというのか。なんというか、必死だ。体のありとあらゆる機能を使ってモテ子を守ろうとしているらしい。妊婦というのはやはり不思議な生き物である。