食べ物の匂いが駄目になった相方さんであるが、とうとう家の中でも、とにかく冷蔵庫の中の匂いが全く駄目になってしまった。気を抜いて開けてしまうと、そのままトイレに直行するほどであるので、冷蔵庫を開ける時には「開けますよー」と、声高らかに宣言することにした我が家である。端から見てると、なんとなくバカっぽいのが哀しい。

相方さんの通う病院では、診察の度に胎児のエコー写真を取ってくれ、しかも記念にもらえるのである。１回目（14mm）、２回目（32mm）の時は、なんだか空豆みたいなのが写ってるなぁくらいの感じだったのが、今回（70mm）はかろうじて人型に見えるものが写っている。一応全身写真と正面から見た写真の２種類が写っていたのだが、全身写真の方はこれまでの空豆が大きくなったような、実りの季節を感じさせる写真であったのに比べて、もう一つの、犬がお座りしているようなポーズの写真が、まだどちらかと言えば人っぽくて良い感じである。とはいえ、まだまだ宇宙人の域を出ないのではあるが、少し可愛いと思えなくもない感じである。それより相方さんの腹がじわじわ膨らみ始めているのが可愛かったりする今日この頃。

相方さんはすっかり食べ物の匂いに弱くなってしまった。外でマクドナルドや王将の前を通ることさえままならないほどに敏感である。具体的に言えば、吐きそうになる、というか、吐かずにはいられないのだそうだ。人づてに聞いた話では、食べ物が駄目とかそういうのはかなり個人差があって、人によっては「毎日二人分食べていた」とか「焼き肉が大好きだった」とかいう幸せな妊婦もいるらしいが、相方さんは残念ながら、食べ物が全く駄目な妊婦のようであるらしい。残念である。というか、焼き肉が大好きなのは、ただ焼き肉が好きな人だっただけのような気もしないではない。