February 01-11,2003

2003年2月
「舐められ日和」
2003/02/10 (Mon)

仕事終わりで、珍しく会社の人たち数人で飲みに行ったのだったが、その飲み屋がまた結構酷い店なのだった。

何しろ、予約して行ったにも関わらず店に行って飲み物を頼んでからが長い。軽く10分は待たされてやっと飲み物が出てきたかと思ったら、今度はそこから食べ物がちっとも出てこない。隣の席には客もいないのにとっくの昔から鍋料理の用意がたっぷりされていて、同じ予約で、こんなにも待遇が違うものかと思う。

で、料理を持ってきたら持ってきたで、店の人がこのテーブルにその料理を何皿置くかでもめていた。何なんだろうな、これは。一人ごっつ風に言えば、「完全に舐められている」状態である。何しろ、ウーロン茶を注文しても、ちっともすんなりとは持ってこないので、「絶対今、買いに行ってる」とみんなと話していたほどである。そんな店でも、結構人が入っているから不思議である。料理も大して美味しくなかったし、というか、コースで頼んだのに、最後にご飯ものもデザート系のものも何もなかったというのが驚きである。何しろ締めに出てきたのが、やけにあられっぽくカリカリに上げられた海老フライである。最後の最後にそんな脂っこいもの食べさせられて私たちは、一体どうしてこの腹を落ち着ければいいのだろうか。


2003年2月
「東京日和」
2003/02/09 (Sun)

午前8時50分京都発の新幹線で、相方さん、コドモとともに東京へ向かう。渋谷のシアターコクーンで行われる、作・演出:松尾スズキ、主演:中村勘九郎の舞台「ニンゲン御破産」を見に行くためである。過去に東京へ演劇を見に行ったことは何度もあるのだが、コドモ連れはさすがに今回が初めてである。もちろん、まだ何を掴んでも口に入れるか振り回すかしかできないコドモが演劇を見た所でどうにもなるわけはなく、というか、係の人に入場をやんわりとお断りされてしまうので、一緒に見ることはできない。では、私たちが見ている間、コドモをどうするのか。今回の場合、シアターコクーンと提携している託児施設が、渋谷駅近くの、とんでもなく高級そうな超高層ホテルの3階にあり、そこに預けることにしたのである。

東京駅に着くと、息つく暇なく渋谷へ移動。とりあえず昼食を取るべく近くの喫茶店に入ったはいいが、結構時間がギリギリだったので適当にチーズの入ったパンのようなものをガサガサとハイエナのようにお腹に入れ、託児施設へいそぐ。

託児施設に到着。相方さんが母乳を与えつつ、その間に私がアンケートに答えたり説明を受けたりしつつ、結局託児施設を出たのは開演時間の10分前なのだった。ドアを閉める瞬間に、もうコドモが大泣きしていたのが少し気になったが、まあお金払うんだからいいかとあっさり開き直る。そんなことよりも開演に間に合わないかもしれない焦りの方が当然強く、シアターコクーンまで、半ばダッシュのような状態で移動したのだったが、それでも結局今一歩の所で開演には間に合わず、最初の1分ほどは見逃してしまった。まあ、内容的にはそんなに問題なかったし、後で戯曲本買って読んだからその1分間の内容もわかったし、まあよしとする。

3幕構成の3時間半という長丁場だったので、途中2回の休憩時間に、一応携帯の留守電をチェックする。託児施設の人に、「何かあったら、携帯の留守電に入れておきますので、休憩時間等に聞いてみて下さい」と言われていたのである。聞いてみるが、何も入っていない。「何も入っていなければ、元気で過ごしていると思って下さい」とのことだったので、元気で過ごしているのだろうと思う。元気ということは、つまり、金切り声を上げているということである。がんばれ、保母さん。

終演後、一応連絡を入れてから、コドモを引き取りに行くと、ドアを開けるなり、コドモはやっぱり泣いていたのだった。で、お金をたんまりと支払って、コドモを引き取ったのだった。一緒に、預かっている間の様子を記したメモを頂いたのだったが、それによると、コドモは2時間近く眠った後に目覚め、「よろこびの声を上げていた」のだそうだ。「よろこびの声」というのはつまり、金切り声のことだろうと思う。まあ、さすがに「キャーキャー叫んでいました」とは書けまい。

その後、明日も仕事であるのであっさりと京都へ帰る、オトナな私たちなのだった。帰りの新幹線、京都に着くまで全く起きずにずっと寝っぱなしだったコドモの様子からして、託児施設で相当疲れたものと思われ、「がんばったなあ、保母さん」と感慨深く思いつつ、ちっとも美味しくない駅弁を食べながら帰路についた私たちである。


2003年2月
「ブルーナ展日和」
2003/02/08 (Sat)

午後から、京都駅ビルの美術館でやっているディック・ブルーナの展覧会に行く。土曜日ともあって、もの凄い人である。

これは、ディック・ブルーナが100冊目の絵本を出版したことを記念しての展覧会で、会場には過去100冊の表紙や解説、最近そこかしこでよく見かける、ブルーナカラー6色の説明や、絵本の絵をポスターにしたものなどが展示されていたのだった。ちなみに100冊目の絵本というのは「ミッフィーのおばけごっこ」とかいうもので、これはミッフィーが布団のシーツを被ってお化けの真似をしてみんなを追いかけ回してたら、みんなが本気で怖がって逃げていくので最初は面白かったのだが、だんだんみんなが逃げていくのが寂しくなってミッフィーが泣いてしまい、シーツを取るとおばちゃんが「あらまあ、かわいいミッフィーじゃないの!」という名言を吐くという、主役がミッフィーじゃなくてスネ夫だったら誰も買わないような非常に愛らしい作品で、会場のグッズコーナーではミッフィーがシーツを被っている「おばけミッフィー」のぬいぐるみがバカ売れしていたのだった。

一通り見た後、会場で偶然出会ったN-16のニッタさんに会うなり「元気そうだね」と言わしめるほどにコドモがキャーキャーうるさいので、グッズコーナーで軽く絵本だけ見て、ミッフィーのおばあちゃんが亡くなってしまったのでお墓参りに行くという話の絵本が欲しかったのだが、どうもなかったようであるので、代わりにノアの箱船の話を絵本にしたものだけ買って帰る。ノアと一緒に船に乗った動物たちがべらぼうに可愛くて感動する。


2003年2月
「紺の作業着の男日和」
2003/02/07 (Fri)

結構前の話であるが、何処かを歩いていた際に、ふと通りがかった小さなビルの窓から、紺の作業着を着た男がにゅるんと出てきたので驚いたことがあった。しかも、ごく普通に、である。「俺は、いつもそうしてるのさ」とでも言わんばかりに普通である。

あれは確か、休日の昼間だったと思う。一瞬、泥棒かとも思ったのだが、どうもビルの中の電気は付いているようで、駐車場に車も止まっているので、そういうわけでもなさそうである。中に誰かいたのだろうと思うのだが、それならそれで、いよいよ訳がわからない。もしかしたら、玄関へ出るにはかなりの大廻りをしなければならず、窓から出た方が早いということなのだろうか。しかし見た所そんなに大きなビルでもないし、というか、どんなに大廻りだろうが、やはり窓から出る方が面倒なのではないだろうか。

例えば、玄関から出るには一度エレベーターで10階まであがらなければならないとか、その際、なぞなぞに答えなければエレベーターに乗れないとか、嘘つき村の人か正直村の人かのどちらかわからない人が「こっちが玄関です」と指差しているとか、何かそういった問題があるのであれば、切羽詰って窓から出るのも頷ける話であると思う。

誰もいない事務室に入る。ドアが自動的に閉まると同時にカチッという音がして、外側から鍵が掛かってしまう。ドアのノブの辺りをよく見ると、盾のマークが彫られている。

「盾の鍵か・・・」

そう呟き、机の引出し、本棚、冷蔵庫などを物色する。壁に掛けられたカレンダーに隠されるように取り付けられた真っ赤なボタンを不用意に押してみると、突然本棚が左右に開き、中から飢えた犬が飛び出してくる。

「・・・や・・・殺られる・・・!」

とっさに近くの窓に手をかける。鍵は掛かっていない。体をねじれば通れそうな大きさである。

「・・・なんとか、出られそうだ・・・」

そういうことであれば、恐らく窓から出た方が早いだろうし、盾の鍵はきっと、窓から出た先にある怪しげな工場の研究室で、誰かの日記を盗み読んで知ったパスワードで開くロッカーの中とかにあるのだろうと思うのだが、日常でそういうことは、まずないのである。百歩譲ってあったとして、そんな目に逢うのは、何かしら特別な任務を背負った人たちである。そして、そこら辺の町中でそんな任務を背負った人たちにうろうろされても、こちらとしてはロッカーにそれなりの日記を残しておいたり、家の鍵に何らかのマークを彫っておいたりしなければならず、結構面倒なので、できれば遠慮して欲しいものなのである。

あの時の紺の作業着の男は、一体どんな任務を背負って窓から出てきたのだろうか。


2003年2月
「タマオ日和」
2003/02/06 (Thu)

あの、挙動不審さには定評のあるアゴヒゲアザラシのタマちゃんに、住民票が交付されるのだそうだ。呑気で良いなあと思う。

「区民の間でタマちゃんのことがたびたび話題に上がり、そのたびにみんなの心を温めてくれている。そんなタマちゃんはもう区民だろうという話になって〜」などというが、「そんなタマちゃん」は、本当にもう区民ということにしてしまって、問題ないのだろうか。「そんな」というほどのこともないような気がしてならないのだが。あと、どうせやるなら名誉区民ぐらいまで行けばいいのに、「住民票の交付」というのが何とも中途半端でイマイチである。

ちなみに、タマちゃんの戸籍上の本名は「ニシ タマオ」になるのだそうだ。「ニシ タマオ」。名前だけ見れば、100%おっさんである。そもそも、多摩川に現れたからタマちゃんなのであって、決して名前が「タマオ」だからタマちゃんなわけではないと思うので、せめて本名ぐらい、もう少し格好いい名前を付けてやってはもらえないものなのだろうか。というか、最近思うのだが、あれ本当はガチャピンみたいなもので、実は中におっさんが入っててわっさわっさ動かしてるような気がしてならないのだが、本当の所はどうなのだろうか。或いは、某国のスパイとか。世が世だけに、あり得ない話ではないのが恐ろしい所である。


2003年2月
「ティッシュ日和」
2003/02/05 (Wed)

家に帰ると何故かそこら中にティッシュペーパーが散乱しているので何事かと思ったら、コドモがあんまりキャーキャーと金切り声をあげるので相方さんがおもちゃ代わりに箱ティッシュを渡してみたところ、無我夢中でティッシュを「よいしょっ!」と引っ張り出し、でもまた次のティッシュが出てくるので「ま、まだ出てくるっ!?」と驚き、手にしたティッシュを「ぽーいっ」と放り投げてまたティッシュを引っ張り出すということを延々やっていたのだそうだ。ティッシュ1枚出すのにも全身のばねを使うので相当疲れるらしく、しかも引っ張っても引っ張ってもどんどん出てくるので、後半「ふぅ」とため息まじりになっていたらしい。本当に、今なら何を与えても漏れなくおもちゃになるので、羨ましいような、そうでもないような。まあ、オトナが箱ティッシュで延々遊んでたら、ちょっとびっくりするが。


2003年2月
「デポン日和」
2003/02/04 (Tue)

夕方、コドモと相方さんと3人で「おかあさんといっしょ」を見たのだが、コドモがこれを見るとびっくりするくらいおとなしくなるのでよく見ているらしい相方さんが、すっかりこの番組に詳しくなっており、体操のお兄さんを「ヒロミチお兄さん」などと呼んでいて、思わず「な、名指しっ!?」と驚いたのだった。

出演者には「歌のお兄さん」と「歌のお姉さん」がいて、「体操のお兄さん」がいて、あともう一人お姉さんがいるのだが、この人はじゃあ「体操のお姉さん」なのかと相方さんに尋ねると、「デポンのお姉さんだ」と即答された。

「え?っていうか、デポンって何?」
「え?だって、デポンの服着てるし」
「デポンの服?いやいや、だから、デポンって何?」
「ああ。デポンのコーナーっていうのがあって・・・」
「だから、デポンって何よ?」

などと言っている間にデポンのコーナーというのが始まったので見てみると、インド舞踊風の衣装を着た「デポンのお姉さん」がインド舞踊っぽい動きをしながら「はい、デ・ポン!」と決めポーズを決め、コドモ一人がそれを見ながらその複雑な動きを真似して踊ろうとするが踊れず、突如風をイメージした踊りが始まったりするが、相変わらずコドモはお姉さんの動きについていけず、最後はお姉さんに追いかけられるコドモみたいな感じになって終わるという、なかなかにシュールなコーナーなのだった。「デポンの服」と言われてもなあとか思う。というか、だから結局、デポンって何なのよ、デポンって。


2003年2月
「鼻水すすり日和」
2003/02/03 (Mon)

気がつけば風邪気味で、鼻水が一気に激しくなってきた。久々に仕事中に頭がボーっとする感じを味わう。何かさっぱりするものでも飲もうかと思ったら、そんな日に限って財布を忘れており、じっと手をみる。で、手を見ていてもお金が降って沸いてきたりはしなかったので、諦めてトイレで顔を洗ったりする。などと書くと、まるで便器の水で顔を洗ったみたいで困るのだが、もちろんそういうわけではなくて、そこまでぼーっとはしていなかったというだけの話である。

定時まで働いてから、いそいそと歯医者へ行くと、歯医者の先生も鼻水をすすりながらで、治療される私も私で鼻水をすすりながらなので、「歯の治療」というよりは、半ば「鼻水のすすり合い」のような状況となっていたのだった。先生が帰り際に、しきりに「すいません」と謝りながら鼻水をすするので、何とも申し訳ない気持ちになる。

歯医者の後、急いで家に帰り、ご飯を食べたり薬を飲んだり鼻水をすすったりして、極力早めに、鼻水をすすりながら寝ることにする。


2003年2月
「猫舌日和」
2003/02/02 (Sun)

ひどく猫舌な人がいて、今日一緒に喫茶店に入ったのだったが、頼んだコーヒーが熱すぎて、覚めるまで全く飲めないでいるのだった。聞けば、コーヒーを頼むといつもそうなるのだと言うので、じゃあアイスコーヒーを頼めばいいじゃないかと言うと、アイスはアイスで、お腹が冷えていけないのだそうだ。曰く「ぬるめのコーヒーが良い」とのこと。人肌程度がちょうど良いなどと言うので、それで咄嗟に赤ちゃんを思い出した。

赤ちゃんのミルクは人肌程度のぬるさがちょうど良いので、赤ちゃんにあげる前に自分の腕にミルクを少し垂らしてみて熱くないかどうかを確かめたりするのであるが、例えば喫茶店でウェイトレスが客の腕にコーヒーを垂らしてきたとしたら、それは明らかにサービスの方向性を見失っているので、注意が必要である。


2003年2月
「稔侍日和」
2003/02/01 (Sat)

宍戸開に似た男性に、私の顔が誰かに似ていると言われたので誰かと思っていたのだが、向こうも顔は分かるものの、名前が思い出せないらしい。「ほら、ホテルの支配人の」とか言われるが、ホテルと言われても知っているのは高嶋政伸くらいで、あと、サブタイトルがいつも「姐さん、事件です」であることくらいしかわかっていないので困っていたのだが、しばらくしてようやく思い出したと言うので誰かと思ったら「小林稔侍」で、微妙に嬉しくないのだった。似ているタレントとして、そんな「熟年の演技派俳優」とか出してこられても、こっちはどんな顔していいのかわからないし、というか、小林稔侍って。熟年にも程があると思う。似てるのか、本当に。



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