November 01-10,2002

2002年11月
「1分20秒日和」
2002/11/10 (Sun)

今年の5月に大阪と岡山で一緒にライブをやって、その間我が家をおおいに利用していたboyracerのStewartから、彼がやっているレーベル「555records」のコンピレーションアルバムに1曲参加しないかとのお誘いがあった。断る理由もなく、むしろ大変喜ばしいことであるので、ほぼ即答でOKの返事をしたのだったが、参加するには一つだけ条件があり、それは何かというと、「1分20秒以内に終わる曲」でなければ採用してもらえないのだそうである。

1分20秒といえば、我が家のトースターで言えば、ちょうど食パンがこんがり焼けるくらいの時間である。「虎舞竜」の「ロード」で言えば、たぶん第一章の前奏で終わってしまうくらいの感じではないだろうか。「そんな短い曲があるかっ」と一瞬思うが、実は、まるで薄々勘付いていたかのように、最近作った曲の中に、約40秒で終わる、ライブでやっても客が呆気に取られているうちに終わってすぐ次の曲が始まる、とても男らしい曲が1曲あり、その曲を急遽レコーディングすることにした。

そのことを彼にメールすると、彼は「40秒の曲なんて、素晴らしい」と絶賛していたという。彼にとっては、曲の短さ=曲の良さであるらしい。何しろそのアルバムには1分20秒以内で終わる曲ばかりが入るらしく、想像するに、どうせならそんな曲ばかり60曲くらい入っていて、次から次へと始まっては終わり、終わっては始まりすれば面白いと思う。

一応4時間スタジオを押さえていたのだったが、曲が短いと録音もスムーズで、実質2時間で録音が終了。残りの時間は普通に練習をして、その後私以外の面々はミックスダウン作業へと向かった。私はというと、コドモの面倒を見るべく帰宅。お風呂上がりに、柿を無理矢理擦って搾ってドロドロした液体を作り、熱湯で2倍に薄めて「柿ジュース」を作って飲ませる。どう見てもおいしそうではないのだが、コドモは文句も言わず、というか言えず、ぐびぐび飲み干す。なるほど、確かに「柿ジュース」というのは見たことがないものなと、妙に納得する。


2002年11月
「粗挽きハンバーグ日和」
2002/11/09 (Sat)

近くのジャスコまで買い物に行く。食品売り場のレジに並んでいると、ふと見たレジ横の売り場スペースに、御香典やお祝い用の封筒に並んで「粗挽きハンバーグ」が平然と売られていた。お香典と間違えて粗挽きハンバーグを渡された場合、故人がその人をどう思うかについて、検討が必要であると思う。


2002年11月
「フィーバー日和」
2002/11/07 (Thu)

そういえばこの間、旅行に行った帰りに駅の自動販売機でコーヒーと紅茶を買ったのだったが、千円札を入れてお釣りを見ると、何故かお釣りの所に小銭がジャラジャラと溢れんばかりに入っており、まるでフィーバーである。片手で握れないほどの小銭をうはうはと取り出してみると、出てきたのはほとんどが100円玉である。100円玉が16枚。10円玉が6枚。しめて1660円。というか、千円札入れたのにお釣りが千円以上あって、まるでアメリカンドリームなのだった。


2002年11月
「第3回うんちパーティ日和」
2002/11/06 (Wed)

思えば、先日城崎へ行った時も、旅行中にコドモがうんちをした記憶がないのだった。そして、帰ってきてからもしかりである。かれこれ、丸4日になる。便秘。それでも昨日はまだ、あんまりうんちパーティばかりしていると、パーティ癖が付いてしまい、自分で出すということをしなくなるのではないかという危惧があったので、「出でぬなら 出るまで待とう ほととぎす」な徳川家康の面持ちで自然にもよおしてくるのを待っていたのだったが、踏んばれど踏んばれど出るのは臭いおならばかり。「我がうんち楽にならざり、じっと手を見る」コドモなのだった。おかげで今日は朝から不機嫌で、相変わらず臭いおならばかりを出している。お腹が張って苦しいらしく、母乳を飲んでも吐いてしまうほどである。さすがにこれは見ていられなくなったので、私が仕事から帰ってから第3回うんちパーティを開催することとする。近所の薬局でコドモ用の浣腸を買う。2個入り180円。安いものである。今回は私がきちんと浣腸を注入。この間赤ちゃん本舗で買ったミッフィー紙おむつで待機すること数分。大泣きしてじたばたしながら、なんとかうんちを吐き出すコドモである。そのもがき苦しむ様は、見ているこっちがつらくなるほどなのだった。相変わらずカスピ海ヨーグルトみたいなうんちを、プリプリと紙おむつたっぷり2枚分、無事排便。ただまあ、4日も腹にため込んでいたほどの量は出ていないような気がするなあと思いつつ宴は終了として、いい加減私と相方さんのお腹が空いたので夕飯を食べ、さて今度はお風呂に入れてやろうとおむつを見ると、思い出したようにたっぷりうんちをしていて、驚く私と、それを見てほくそ笑むコドモなのだった。どうも、わざとやっているように思えてならない。

さすがにこう便秘が続くと不安にもなってくるので試しにインターネットで調べてみたところ、おあつらえむきなページが見つかった。そのページによると、乳幼児が便秘になる可能性としては、先天性の腸の病気、その名も「ヒルシュスプルング病」という、患ったら死んでしまいそうな名前の病気にかかっているか、或いは食事性の原因、要するに便が硬いということであるが、まあそのどちらかであるという。ただし、「ヒルシュスプルング病」の場合はコドモ自身の栄養状態、健康状態が悪い場合がほとんであり、うちのコドモのように、他のコドモと比べると必ずと言って良いほど顔が大きかったりしているコドモは問題なさそうで、一安心である。

コドモが便秘になりやすいのは食事の問題が大きいようなので、しばらくやってなかった「果汁パーティ」を復活させる。代わりに「うんちパーティ」が無くなれば良いなあと思う。


2002年11月
「カレースパイ日和」
2002/11/05 (Tue)

内緒にしていたのだが、実は、昨日の夕飯はカレーなのだった。わざわざ内緒にすることでもないとお思いの方もいるかもしれないが、そうではない。少し前の日記に書いたが、我が家の夕飯がカレーであった場合、その翌日に会社で頼んだお弁当にカレーが入っている確率が、これまでなんと10割だったのである。これは絶対に何処かに「カレースパイ」がいるに違いないと思い、今回は内緒にしておいたのであるが、するとどうだろう、今日のお弁当は純和風で、カレーのカの字も見あたらないのだった。私の完全勝利である。ざまあみろである。情報戦を制すものが、最終的には勝利を得るのである。


2002年11月
「城崎日和」
2002/11/02(Sat) - 03(Sun)

子連れで、城崎へと出かけることにする。公園デビューより早く、温泉デビュー。我が子ながら、羨ましい限りである。

京都13時25分発の特急「きのさき」という直球な名前の電車に乗り込むべく、京都駅へ。少し早めに駅に着いたので、のほほんとうどんを食べてみたりしていると、ふと気がつけば自由席には長蛇の列ができていて焦る。慌てて並び、電車に乗り込んでみるも空席はわずか。なんとか二人席を確保したものの、当然のごとくコドモを寝かせるような席の余裕はなく、かといってコドモをベビーカーに寝かせておけるほど通路は広くないので、ベビーカーをたたんで座席と座席の挟間の犬小屋みたいなスペースに放置し、コドモは私の膝の上に座らせることにした。

ちらりと指定席の方を見ると、結構空席が目立つ。つまり、ガラガラである。一瞬指定に変更してもらおうかという考えが頭をよぎるが、まあ座れたからいいかと思い直す。

電車が出発すると、コドモ、最初は楽しげに窓の外を眺めていたものの、最初の停車駅に着く前に、あっという間に飽きる。でもまあ、電車の揺れが気持ちよく、車内も軽く暖房が入っていて暖かかったので、今朝少し早く起きたのもあって、程なくしてあっさり睡魔に襲われ眠ってしまったのだった。いや、私が。コドモを抱いたまま寝るとポロリと落として大騒ぎになりそうだったので、相方さんにコドモを渡し、あっという間に眠りこける。

ふと気が付くと、車内の人が激減している。みんな温泉に向かうのかと思いきや、ほとんどの人が途中の駅で降りていくようである。おかげで少し余裕が出来た車内で、こっそりコドモに乳を飲ませたりしながら終点城崎へ。結局、最終的に城崎まで乗っていたのはわずか数人。寂しい気持ちでホームに降りると、指定席の人はほぼ全員城崎まで乗っていたようだった。

本日のお宿「おけ庄」は、城崎駅から徒歩5分。というか、城崎の温泉街自体が駅から徒歩5分ほどで、もっといえば駅前すぐの所に「駅舎温泉」があったりするので、実質、駅前が既に温泉街なのである。交通の便は最高である。

城崎名物といえば、何と言ってもジェラートである。そんな馬鹿なと思われるかもしれないが、パンフレットに書いてあるんだから仕方がない。本当なのである。でもまあわざわざ城崎くんだりまでジェラートのためだけに出かける人なんていないなあと思う。

他に城崎の名物といえば、有名なのが「外湯巡り」である。城崎の温泉街には、7つの大きな温泉があり、それぞれ入浴料を払って入ることができるのだが、城崎の温泉街にある100軒強もあるという宿の何れかに宿泊していれば、その7つのお風呂に自由に入り放題という特典が与えられるというシステムである。このシステムが面白いのは、その各宿に宿泊しているというのを、宿ごとに異なる浴衣と、下駄で識別しているという事実である。各外湯の入り口には、宿ごとに下駄がこれでもかと並べられており、従業員のおばちゃんたちは、浴衣をパッと見て即座に下駄を用意する下駄職人と化していたのだった。

ちなみに、これが「おけ庄」のマーク。
「お」がちょっと可愛い。

早速外湯のうちの一つ、「地蔵湯」という温泉へ。パンフレットに「家族湯」と書いてあったので行ったのだが、あいにく家族湯は別料金とのこと。仕方ないので相方さんとコドモと、別々に入ることにする。コドモは、じゃんけんで負けた相方さんが連れて行くことになったので、私は一人でのんびり入浴。地蔵湯といっても、別にお地蔵さんが一緒にお風呂に入ってくれるわけでもなく、背中を流してくれるわけでもなく、まあ流されたらそれはそれで気味が悪いのだが、とにかく、ごくごく普通の銭湯のような温泉なのだった。隣の女湯から、赤ちゃんの泣き声らしきものが聞こえ、うちのコドモだろうかと思う。

私があがった時には当然のことながらコドモはまだで、というか脱衣所で授乳するとか言う話だったのでひたすら待っていると、しばらくして相方さんとコドモが出てきた。聞けば、コドモ、全く泣くこともなく、気持ちよさそうに温泉につかっていたそうである。見知らぬおばあちゃんに「お風呂好きな子だねえ」みたいなことを言われて、モテていたらしい。さすが、私と相方さんのコドモである。

宿に戻って、食事。新鮮な海鮮料理に、ミニすき焼きに、松葉がになど、豪華な食事である。コドモを横に放っておいてさあ食べようとすると、さっきまでご機嫌だったコドモが、「わしにも食わせろ」なのか「わしを放っておいて何を食う気だ」なのかは知らないが、泣き出してしまった。仕方なく、交代であやしながら夕飯を楽しむ。最近、表に出るとこればっかりのような気もするのだが、コドモは私と相方さんが何かを食べている姿が嫌いなのだろうか。

食事の後、コドモに母乳を与えてやるとすっかりご機嫌になり、温泉につかって体が温まったのもあって、すぐに深い眠りについたのだった。それに負けず劣らず相方さんも眠そうなので、私一人温泉へ向かう。今度は「洞窟温泉」というのがある「一の湯」へ向かったのだった。

洞窟温泉というのは、まあ一応露天風呂であるのだが、岩をくりんとくり抜いた中に温泉を作ってみましたというようなことになっており、つまりはその名の通り洞窟。おかげでちっとも景色は見えず、周りは岩壁なので見渡す限り赤茶色で、洞窟特有のカビくさいような匂いが立ちこめ、限りなく地味な温泉なのだった。

私が部屋に戻ると、相方さんとコドモはすっかり眠りについていたので、一人で「世界ふしぎ発見」を見て、源氏物語の半分以上が、紫式部ではない一般の人が勝手に書き足したり、紫式部の娘が書いてみたりした、本筋とは関係ない話であるという説があると知り、なんとも言えないおかしみを感じる。それ、紫式部が読んだら、びっくりするだろうなあと考えると、かなり可笑しいのである。「なんで光源氏がこんな奴と一緒にいるのよ。というか、この女、誰?」みたいなことが色々あるんだろうなあとか考えると笑える。

ちょうど私がテレビを見終わった頃に相方さんが起きだしたので、宿にある家族湯へコドモ連れで向かう。普段は一人が外にいてコドモの湯上がりを受け止めるべくバスタオル片手にスタンバイしておかなければならないのだが、今日はせっかく温泉でお風呂も広いので、コドモと相方さんと3人で一緒に入浴する。コドモ、ちっとも泣かずにご機嫌なので、調子に乗って親子水入らずでひたすら温泉でプカプカ遊び続ける。これはかなり楽しい。温泉好きなコドモで本当に良かったと思う瞬間である。

夜の温泉街を楽しむ3人

翌朝、午前6時起床。コドモと一緒に朝風呂へ向かう。もちろん、外湯。「鴻の湯」という、パンフレットに「庭園露天風呂」と書かれているので、どうしても押さえておきたかった所である。今回は、私がコドモと一緒に入り、相方さんには一人のんびりと入ってもらう。こういう時、女湯にはちゃんと脱衣所にベビーベッドが用意されているそうなのだが、男湯にはそんなものはなく、代わりに、温泉でほっかほかになって体から湯気が出ているおっさん達が我も我もと集まってよっこらせのせと座る、実家の花火大会の時におじいちゃんが物置から出してくる椅子みたいな台があり、そこでコドモの服を脱がせる。これが女湯だと、おばちゃんやおばあちゃんがコドモに話し掛けて来たりするのだろうが、男湯では一切そういうことはなく、みんな一応こちらをちらりと見るのだが、微笑んで、それで終わりである。そこから会話が発展することは、まあ、あり得ない。そもそも、男湯で繰り広げられる会話というのは、「朝飯、何時?」とか、「次、どこ行く?」程度の、一向に盛り上がる気配のないものでしかないのであって、例えそこに赤ちゃんがいても、テンションがあがったりはしないのである。

ちなみに、鴻の湯の庭園露天風呂からは、近くの山あいにある丸い赤茶色の工業建築物が一番目立っていて、ちょっと可笑しいのだった。もうちょっと、何とかすれば良いのにと思う。

温泉で肌がスベスベになりながら、肌寒い朝の温泉街を歩く。テレビでよく見る、射的やなんかのある、いわゆる温泉街の遊技場というのが結構あり、逆に新鮮に思うが、

だからといって、キューピーってことはないと思う。

ただ、城崎温泉の場合、いわゆるオトナの遊び場という感じの所は少なく、それもせいぜいスナック止まりで、代わりに、いい感じの喫茶店や、可愛い居酒屋、ソフトクリーム屋などが多く、土産物屋も少なく感じるほどなのだった。そういう所も含めて、城崎温泉は、数ある温泉街の中でも、かなり頑張っている方だと思う。

チェックアウトを済ませて温泉街をぶらぶら歩く。小雨もぱらつきつつ、ぶらぶら歩く。駅前に、足湯温泉というのがあり、まあ足だけ温泉につかれるというシステムなわけなのだが、何故かカエルが温泉を口から吐き出しているのだった。

ちょっと可愛い。

可愛いのは認めるが、だからといってカエルが温泉の中にいたら、ゆであがってしまうような気がしてならない。どうせなら、小便小僧が温泉を出すというのはどうだろうか。ちょっと黄色く着色すれば、軽く硫黄の匂いがして、かなり嫌な感じである。

近くには温泉寺なんていう寺があり、その近くの、なんかじめっとした公園、というか、「湿地帯にベンチを置いてみましたけど、どうですか?」みたいな所で、ひそやかにコドモに授乳したりして過ごす。

温泉寺に温泉宿の下駄が並べて奉納してあって、それがちょっと可愛い。

こんな感じ

昼食に、ガッツ石松と島田紳介も来たことがあるという、1階が魚屋で2階がレストランという所に入る。どうでもいいけど、ガッツ石松と島田紳介で、ガッツ石松の方を先に並べる、その価値観が笑える。

人気の店らしく、店には行列が出来ており、コドモをあやしつつ待つこと数十分。ようやく入った店内のお座敷席で、お刺身定食と揚げ物定食を注文した所でまたコドモが退屈になって泣き出したので、交代であやしながら食べる。私があやしている最中に、コドモが喉を詰まらせたのか、おっさんの咳払いみたいな、「『あ』に濁点」みたいなことを口走ったので、真似してやると、何故かコドモが大爆笑。初めて赤ちゃんらしい笑い声をカッカカッカとあげたのだった。コドモには、何が受けるかわかったもんじゃないと思う。



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